 |
横浜市中区、楽しい自動車生活を創り出すお店<ASM>をプロデュースしています。S2000・RECAROを切り口に、色々な話題をお届けします。
|
|
|

11/8に続き、今月2回目の富士テストに行ってきました。
<今回の検証項目>
(1)電動パワステ作動確認とABS作動チェック (2)『滋賀県の円錐改』テスト




電動パワステを作動させるために2つの解決策を用意−2箇所に車速センサーを設置して、現場ですぐに差し替え可能にして臨みました。(1)-1は今までASMではやったことがない方法ですがレーシングカーでは実績がある手法で自信がありましたが、走行前に駐車場で作動チェックした段階でダメだったため急遽もうひとつのセンサーに差し替えました。
(1)-2はABSユニットを壊しながら走るレイアウトの改良版で、基本レイアウトはそのままにパワステとABSユニットを切り離して配線することで、ABSユニットを壊れないようにすることが狙いでしたが、残念ながらこれでもダメでした。でも(1)-1については不十分な対策だったため、もう少し煮詰めて本番前日テストに臨みます。電動パワステ問題に加えて(連動して?)、前回破損したためリビルド品に入れ替えたABSユニットが今回も作動しませんでした。これは全くの原因不明です、Aさん(仮名)は超特急で対策しなくてはいけません。


2本目の走行では、オイルタンクを『市販品の円柱』から『滋賀県の円錐』に変更して、油圧の検証をしました。前回テストで加藤選手がしたコメントの中にヒントを見出し、戸田レーシング島田さんと円錐論争をする中で判明したオイルポンプの特性と合わせて検討し、オイルタンク下部にある吸い口を少なく/細くしたそうです。
・・・・その結果・・・、

こんな感じ。
油圧問題は解消しました。
* 12/1追記 完全解消していませんでした。
電動パワステは作動せず、ABSは走行前から機能せず、路面も昨夜の大雨に因り良い状態ではありませんでしたが、前回記録したベストタイムを更に更新して1分55秒2に到達です。タイムだけはあまりに順調なので、最後はABSが対策できなかった場合に備えてABSレス状態の練習走行をした程です。坂上・松島コンビが頑張って対策するので、来週の筑波スーパーバトルよろしくお願いします。
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2542#myu2542
2013年11月富士テスト
|
|
|

11月富士テストでグリスが噴出したドライブシャフトを分解点検しました。

ASM 強化ドライブシャフトは、耐熱性を考慮しつつ低フリクション化を狙い内側と外側に異なるグリスを使っていますが、今まで何も起きなかった耐熱グリスでも噴出したため、製品版にはやっていない対策をしています。

ワンメイクレースの他様々なレーシングマシンで定番の手法ですが、何をしたか分かりますか?
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2535#myu2535
もう一度、筑波サーキットを走ろう
|
|
|

富士テストから帰ってきました。


快晴/路面温度16度の1セッション目。改造したインナーフェンダーのガムテープ固定部分が剥がれて走行開始後すぐにピットイン、応急処置してコースインしようと走り出した瞬間に赤旗中断、再開後2周でまたマイナートラブルで走行中断しました。前後ディフューザー−センターフロア間にテープを貼っていなかったため、空気が侵入してフロアが剥がれかけたのが原因でした。両方とも空力パーツ改造部分の不十分なセットアップに起因しているので悔やまれます。

油温はRACEPAKメーター(=MOTEC)で105度の時、油温計は少し高い109度を指していました。MOTECは室内に設置したオイルタンク底部に、油温計はもっと厳しいエンジンに直結したオイルブロックに温度センサーを着けているので、この温度差なら予想通りです。つまり、先月は油温130度に達していたと言うことでしょう。決して良くないけど、簡単に対策できないのでこのまま走るしかありません。



そして最大の課題<油圧低下問題>の結果ですが、オイルキャッチタンク配管を見直して臨んだ結果やはり解消していませんでした。そこで予定通り1セッション目の走行を中断し2セッション目をキャンセルして、ダッシュボードを取り外してオイルタンクを交換、同時にオイル量を6.5Lから8.5Lに増量しています。
この作業が今回最大の失敗でした。
今日速く走ることがテストの目的じゃないから、オイルタンクを交換する前にオイル量を2L増量して走行していれば、もっと原因が絞り込めてスッキリした気持ちで終わることができました。先日広島に行く途中で島田さんにもそうするように言われていたにも関わらず、気持ちが焦って正しい判断が出来ていませんでした。とても反省しています。


一方ひとりスッキリしていた加藤寛規選手。結局2周しか計測できなかった1セッション目、油圧のこと・油温のこと・床下やインナーフェンダーから聞こえる異音など、あちこちよそ見しながら前回ベストに近い1分56秒2を記録して、うどんランチがおいしかったそうです。
オイルタンク交換・センターフロア撤去した3セッション目、計測2周目でポルシェ996に引っ掛かりながらホームストレートで抜いて約3年ぶりにベストタイム更新の1分55秒4を記録したからご機嫌でした。さらにコンマ2秒速はマージンがあったし、用意していたブレーキパッドを使えば現状のまま54秒台に突入していたかもしれません。

ドライブシャフトからのグリス漏れ・ABS不調が発生したため、ここでテストを終了しました。
・ ニュータイヤ(1年落ちAD08 ⇒ AD08R) ・ ニューエンジン(2.37L ⇒ 2.4Lオーバー/15ps以上アップ) ・ 破損して外したセンターフロア(カーボンプリプレグ製に変更) ・ リヤブレーキパッド(ZONE 10F ⇒ 08H)
タイムアップ要素をこれだけ温存した今日でさえ1分54秒台が見えました。10度下がる真冬の走行が楽しみです。でも、テストの意味は0.1秒速く走って喜ぶことではなく、課題に対して仮説と検証を繰り返し解決していくことです。
限られた時間と予算だから、複数の仮説を組み合わせて効率よく検証しなければいけません。オイル増量テストをしないまま安易に実績あるオイルタンクに変えたこと、パワステ問題解消のためにABS不調になったときのリカバリーアイディアがなかったことを考えれば1敗1引き分けだから、自分自身のマネジメント不足を痛感したテストでした。
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2531#myu2531
2013年10月富士テスト
|
|
|

10月富士テストで出た課題解消を目指して、ASM S2000 1号車のセットアップを進めています。
今回のテストで解決/確認したいのは以下の3点です。
(1) トランスミッションを純正からHEWLANDに変更したことに因る純正電動パワステが機能しない。 (2) 長いブレーキング後の右コーナーで油圧が0.2(エンジンブローレベル)まで低下する。 (3) 油温が実測77度に対して油温計で130度に達していた。 (4) 今年のタイムアタックで使用するprodrive新製品GC-05NとNeova AD08Rの性能

(1)は松島電機が探し出したAC5V車速信号をDC5V車速信号に変換する機械で対策できました。
(3)の油温対策は、室内に設置したオイルタンクから油温を取っているのですが、走行中130度を超えることがありました。ピットインしてオイルタンク温度を計測したところ、メーター表示110度/実測77度とかなり差がありました。センサー不良を疑っていますが断定できないため、オイルクーラーコアの入口・出口やオイルタンク底部などにサーモシールを貼り、温度データを集めて分析します。
念のため、オイルブロックを以前使用していた物に戻して油温センサーを取り付けし、追加メーターを装着しました。暖機運転で確認したところ、オイルタンクセンサー(=MOTEC)に対して2.5度高く表示するだけで、オイルの流れを考えると普通です。と言うことは、実際に油温が上がっているのか、油温が高くなるとセンサー感度に不具合が出ているのか?

最も危険な状態なのが油圧低下問題です。この問題は根本解決しなければいけません。今さらエンジンに何か対策するつもりはなく、オイルタンクもやり切った状態です。先日Blogに書いたように疑わしい要素は対策しましたが、万が一原因ではなかった場合、スペアとは言え世界有数のF20C改エンジンをまたブローさせかねません。
今回、もし走行1本目で油圧低下が確認された場合、ASM筑波スペシャルで使用していた既製品オイルタンクに入れ替えます。これで解決するとはとても思えませんが、手ぶらで行って対策が不発だった場合テストを1回無駄にしてしまいます。 セッション間に交換してしっかり固定できるようステーを製作し、セッション間にダッシュボードを取り外してオイルタンク変更に備えて、ステアリングコラム部のカバーを撤去しました。

リチウムバッテリーの+端子にはたくさんの配線を共締めしていましたが、リジットマウント化に因る激しい振動で緩む可能性があるため、個々に固定できるようにターミナルを改造しています。


そして新作ホイールprodrive GC-05Nが届いたので早速テストします。タイムアタックマシンに11年使っているホイールなので性能は折り紙付きですが、スポークのリム部分を脱着することでスポークの長さが変わって見えたり、4本20箇所で1.29kg軽量化できます。強度・剛性・軽量化をどのレベルにバランスできているのでしょうか、とても楽しみです。
■prodrive GC-05N 18X9.5 5-114.3 50 BW for ASM/S2000 special spec
・9.0kg/本 ⇒ 軽量仕様 8.67kg/本
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2530#myu2530
洗練のデザインとディテールへのこだわり
|
|
|

11月富士テストに向けて、2つの不具合解消を目指して仕様変更中です。
(1)油圧問題
富士の1コーナーとBコーナーで強く長いブレーキング後の右コーナーで油圧が急落し、その後徐々に回復する症状が出ていました。油圧だから単純にエンジンのオイルポンプ位置や形状・オイルタンクの形状と構造に問題があるのでは?と考え、改良を加えて臨んだ10月富士テストでも症状は改善しませんでした。
・・・が、ASM Blogを見てご来店されたお客様のアドバイスと戸田レーシング島田さんのアドバイスの方向性が一致して、原因と思われる要素のひとつを発見しました。ASM筑波スペシャルで実績のあるエンジン、F4マシンで実績のあるオイルタンクの改良版個々の問題ではなく、走行中にどういう症状が内部で発生するのかを理解してレイアウトできてなかったと言うことです。今回の対策で解決できるかもしれません。


(2)電動パワステ問題
去年までの1号車(=普通のS2000)では、純正トランスミッションから出ているDC5Vデジタル車速信号を使って電動パワステを制御していましたが、ミッションをHEWLAND SGTに変更したことによりDC5Vデジタル車速信号が取り出せなくなったため、根本的な見直しが必要になりました。
そこで目をつけたのがABSユニットに使っているAC5V車速信号です。でも『同じ5Vだから』と安易に取り込んでしまうとABSユニットが壊れます。アナログ/デジタル変換をしても根本解決にはなりません。
有名ブランド部品ではAC5V⇒DC12V変換パーツがありますが使えません。粘り強くAさん(仮名)は探し続け、とうとうAC5V車速信号をDC5V車速信号に変換する機械をついに見つけました。これぞ松島電機が欲しがっていたユニットです(ロールバーに仮固定している黒BOX)。今月中にも新エンジン搭載用に改造したエンジンハーネスが返却されてくるので、早速パワステ作動チェックです。
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2527#myu2527
2013年10月富士テスト
|
|
|

 
英国Zircotec社に依頼していた、ASM S2000 1号車に装着するφ50エキゾーストマニホールド<極太クン>遮熱コーティングが完了しました。F1マシンにも採用されている技術で2012年11月富士テストの結果でも明らかなように、吹き付けられた粒子の間に生じた薄い薄い空気の層に走行風が当たると、表面温度は下がり空気の層に守られた内部はしっかり高く保温されて排気流速を向上する、サーモバンテージとは異なる特性を示します。
ASMエキゾーストマニホールド07 Zircotec販売価格はロットによって異なります。2012年新春の初期ロットでは、たくさん一括で発送して送料負担を抑えることができたことと為替相場が歴史的円高だったこともあり、218,400円でした。2012年秋に製作した時の為替相場は1ポンド142円で、少量しか発送できなかったので運賃負担が大きくなり58,800円アップの277,200円になりました。

今現在1ポンド157円を越えていますが、他のレース関係パーツとタイミングを合わせることができたので、前回と同じ277,200円に抑えることができました。タイミングが合ってなければ29万円を超えていました。長期的には円安傾向と言われているので、ぜひ今回の3セットをお求め下さい。
■ASM エキゾーストマニホールド07 Zircotec 277,200円 * 2013年秋の3セット価格
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2523#myu2523
1号車富士テスト 2012年4月
|
|
|

プライマリー径50φ特注エキゾーストマニホールド<極太クン>を装着するために必要なシャーシ加工のため、エンジンを降ろしました。現在はASMエキゾーストマニホールド04ベースの差込式を使用していますが、排気量2,400ccオーバーのGT-13エンジンでは極太クンの方が間違いなく高出力になります。エンジンルーム内の温度低下と高い排気温度維持を両立できるZircotec(ジルコテック)コーティングが完了して、今週末にも英国からASMに届きます。


TODA RACING軽量クランクプーリーはこんな感じで改造して、ドライサンプキットのオイルポンプを駆動します。ASMオイルフィルターストッパーは装着できないので編んで強化したワイヤーで固定しています。下の写真右上にあるTODA POWERステッカーを貼った部品がエンジンスターターで、高圧縮エンジンに合わせてこの部品を装着しています。2006年当時はなかったので、頻繁にギヤの歯が壊れてスターター交換していました。
また、前回の富士テストからエンジンマウントはアルミ削り出しリジットマウントに変更しました。
メリットは以下が考えられます。
・ 極太クンとメインフレームの干渉箇所を最小限に抑えることができること ・ 駆動系パーツとの位置関係の中で、エンジン搭載位置を下げることができること
極太クンはパワーアップ、干渉箇所が少ないと言うことは加工量(=ボディ剛性低下)を最小限に抑えることに繋がり、重量160kgのエンジン搭載位置17mm下がることによる運動性能への好影響は言うまでもありません。
デメリットは以下が考えられます。
・ 強化エンジンマウントとは異次元の振動によるボルト/ナット類の緩み ・ 連続する大きな振動による樹脂パーツの破損リスク
例えばイグニッションコイルが折れることも珍しくありません。セットダウン時のチェック項目が何倍にも増えるので、坂上さん大変です。新規製作しているGT-13エンジン・新たに搭載するHEWLAND SGTと、それらの魅力を最大限に引き出す数々の仕様変更を武器に、NAエンジン×ラジアルタイヤで筑波1分切りを目指します。
この記事のURL https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=2521#myu2521
REVSPEED筑波スーパーバトル2012
|
|
|
前の10件 | | < Back | Next > | | |
|